12月に吹奏楽団の定演に行ったという記事を書いたら,うちの研究室の交響楽団所属の学生(当時4年,Trb)から,「先生,私たちの方には来てくれませんでしたよね」としかとされ(笑),「今度は行くから」とたじろぎました.
その学生は今春卒業しましたが,今年の4年にも交響楽団の学生(Ob)がいます.その学生とは,「音楽祭プロジェクト」を一緒にやっていますが,そういうこともあって,今年は定演に行くことにしました.Ob担当のその学生からは,逆に「先生は辛口だから...」と敬遠され,「行くよ」と言っても,なかなかチケットを渡してもらえませんでした(苦笑).
この演奏会に先立ち,つい先日,「音楽祭プロジェクト」で同僚のH先生とObの学生とで木曽町の役場に「木曽音楽祭」の話を聞きに行きました.そこで,ちょうどその日にできあがって役場に届けられたばかりの400枚の木曽音楽祭のチラシを,交響楽団のプログラムに挟み込んでもらうようにと依頼されて持ち帰ってきました.
そして今日.午前中に所用で大学に行ったら,研究室の片付けを始めてしまい,ふと気づいたら演奏会の時間が差し迫っていて,大あわてで一旦帰宅して準備をし,ぎりぎりで会場に飛び込みました.会場は結構席が埋まっていましたが,前方のわりとよい席に座りました.ふとプログラムを見ると,例の木曽音楽祭のチラシは挟まっていませんでした.あれっと思いましたが,周囲を見渡すと挟んであるものもありました.つまり,400枚は,無事にさばけていたということです.(木曽の関係者の方>全部さばけましたよ!)
前振りが長くなりましたが,もう少しだけ.実は,これが最初の信大オケではありません.卒業式と入学式の時にもステージの奥で演奏しているのを聴いていました.それで,正直に言えば,あまり期待しないで聴こうと思っていました.というのも,卒業式でも入学式でも,弦のチューニングが合っておらず,私はいらいらとしてしまったからでした.昔,「クリープを入れないコーヒーなんて」というCMがありましたが(古),「チューニングができないオーケストラなんて」という感じでした.
さて,あまり期待せずにと思っていたのですが,すぐによい意味で裏切られました.チューニングはまずまずでしたし,指揮者が学生ではなくプロということもあってきちんと指導がされており,曲としてまとまっているし,指揮者の意図に応えようと学生たちも一生懸命な感じが伝わってきて,アマチュア・オーケストラとしては,十分に聴き応えのある演奏になっていました.感服しました.
「モルダウ」は,中間部でやや間延びした感じもあり,また,テーマの再現部への橋渡しが指揮者の意図どおりではなかった気もしましたが,全体として雰囲気を大切にしたロマンティックな演奏になっていたと思います.
「カルメン」は,管楽器が全体としてなかなかうまくて色彩感があり,TrpとFlは,かなりいい線行っていたと思います.また,ダブルリード系の楽器がわりと安定していました(おーい,ちょっとほめといたよ!).結構団員もノリノリで,Vcの女性が時折見せる笑みが印象的でした.他の弦奏者たちも時折笑っていて,指揮者の方が何かしているのかもしれないなと思いましたが,自然の笑みにも思えました.こういう演奏会もいいですね.
休憩時間に,卒業生のTrb(現在,岐阜県で高校教員)と再会し,近況について話をしました.短い間でしたが元気そうでよかったです.とりあえず,ノルマを果たしましたよ!っと.
また,休憩時間の間に,全体が見渡せる後方に移動しました.
休憩後はシベリウスの2番.この曲は,ちょっと難しかったかな.果敢にトライしたことには敬意を表したいと思いますが,シベリウス的といいますか,北欧的といいますか,そういうサウンドではなかったように思いました.「ここで弦がもっと雰囲気のある音を作らなきゃ」というところが何カ所かありました.「ニ長調だよ,ニ長調!もっと明るく,ほらほら.」それでも,2楽章の最後の方は,とてもよい音が鳴っていて感動的でした.
ところで,私は弦楽器の経験はないのですが,Vnの中高音(特に高音)が強奏部でも前に響いてこないのが不思議でした.プロの持つ弦楽器は(管楽器とは違って)桁がいくつも違うほど値段が違いますが,お値段の違いが鳴りの違いなのでしょうか.そうだとしたら致し方ないことかと思いますが,Va,Vc,Cbあたりはそれほど違和感はなかったので,Vnだけなぜ?という点だけが釈然とせずに残っています.これは今回だけではなく,これまでもそうだったので,解明したいところです.
全体的な感想としては,満喫しました.かなり濃密な内容で,学生オケでもこんなにできるんだなと感心しました.しかし,何となく冷や冷やしながら聴いていたこともあり,疲れました.また,辛口だったかなぁ>Mさん.いや,でも,団員のみなさんが心を一つに合わせていることがよく伝わってくる演奏でした.私は,やっぱり演奏活動を離れてしまったことを悔やみました.やっぱり合奏は楽しいよね.自分もまた何か復帰できないかと思ったりします.演奏会が終わったあと,Mさんと少し話しましたが,さっぱりした表情が印象的でした.また聴きに行かせてもらいます.



